自動採点を使うとテストの返却を早めることが可能です。当然のように思えますが、実際の理由は少し違います。完全に採点を自動化することは、今の技術では不可能です。特に筆記の結果は識別精度が上がっても難しいのが現実です。

それでも返却時間を短縮できるのは、効率化や分業によるものです。採点は解答と正答を比較して判別します。答案用紙には複数の問題があり、それぞれ比較すべき正答が変わってきます。それを1枚ごとに行うと、かなりの時間を必要として、ミスも増えます。

自動採点は、回答欄を認識して識別することができます。つまり問題ごとに対応する回答を確認することが可能です。正答と比較して、自動判別が可能な場合はそこで結果を表示します。できなかったものはそのまま判別不能としておきます。

この一覧表示を使うと同じ正答で全ての答案を一度に見ることができます。比較すべき基準を変えずに確認ができることで、かかる時間を大幅に短縮できます。自動採点なら、分業も可能になります。生徒のグループごとや問題ごとの分業も可能です。

外部に委託するようなときは、生徒の情報を開示しないで回答部分だけを渡すことが可能です。これによって採点にかかる時間を大幅に短縮できます。このような効率化によって、テストの実施間隔を短くすることが可能になり、より確度の高い指導を行うことができるようになります。教員の負担を軽減して生徒へのサポートを充実させるためには有効なツールです。